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最近木の香りのする住宅の建前がなくなった。それは柱や梁にヒノキや杉など日本の天然乾燥材を使うことがほとんど無くなったからだ。最近子供たちに尋ねたところ建物にまつわる「縁側」「床柱」「」「」の意味が分からないと言う。日本の伝統的な建築は絶滅の危機にある。 森林が国土の七割もある日本で自給できる建築用材は木材だけである。日本人は古代から木で家を作ってきた。そして地震や台風の多い国土のなかで高度な木造技術をつくりあげた。これを伝統木構造と呼ぶ。 伝統木構造とは @日本の木(無垢材)を使う A木を組んで作る B職人さんが手づくりをする C日本の伝統をふまえている という四つの条件を満たすものである。いわゆる意匠上の「和風」ではない。 (2016年6月9日付)

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