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建築士のひとり言

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 2011年12月8日   東日本大震災 被災建物の検査調査業務

文:有限会社 湘南建築工房一級建築士事務所 高野淳一



はじめに、東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様、その家族の方々に心よりお見舞い申し上げます。

5月に仙台市の被災建物の検査調査業務に行って来ました。
私が実際に見て来た仙台市若林地区は、10メートルの津波に襲われ、約千五百人もの方々が亡くなられた場所です。
すべてが瓦礫と何も無い荒野となり、津波の爪痕に言葉を失いました。


ここは平野部のこめ米どころ所であり、高台は全く無く、小学校と老人ホーム以外は高い建築物がありませんでしたので、これ程の多くの犠牲者が出たのだと思います。

木造の住宅は基礎だけが残り、上の建物は流されたか、津波により崩壊したか、どちらかだと思われます。

昔から、地震そのもので人が亡くなる事はなく、家の倒壊・津波・火災などが恐ろしいのだと言われます。


私は鎌倉市の耐震診断も行っていますが、昭和56年以前の住宅は現行法の耐震基準に適合することは、殆どありませんので倒壊する恐れは強いと考えられます。

該当する方は補強設計をして補強工事をする事をお奨めいたします。
まずは建物の崩壊を免れることが優先です。
また、昭和8年の津波を体験した方は、人災だとも言っていました。




「津波は逃げた者の勝ち、地震が来たらまず高台に逃げろ!」


当時、近所のお爺さんが、いつも口うるさく言っていた事を思い出し、直に逃げて助かったとのことです。
情報があまりに溢れている現代だからこそ、私たちは体験を言い伝える義務があるのだと思います。

私は建築士も伝道師だと思っています。これからも国民の生命、健康及び財産を守る者として努めていきたいと思います。


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