建築士の仕事展・鎌倉2021

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アトリエ スプリング 一級建築士事務所  石原 潔

アトリエ スプリング 一級建築士事務所  石原 潔の写真

写真①  二階堂H邸「南に開き北に抜ける家」
吹抜け下の玄関へ出迎えるちょっと振れた階段

アトリエ スプリング 一級建築士事務所  石原 潔の写真

写真④  那須別荘「食卓を中心に部屋をめぐる別荘」
食卓を囲みリビングから各部屋をめぐる吹抜階段

これまで設計してきた階段の写真を集めてみました。
階段は上下階を区切ったりつないだり空間作りに大きな役割をしてくれます。また、手摺はドアノブなどと共に常に触れられ体重を支える大事なパーツになります。
いつも機能を極力明解に構成していくこととそこに建築的な仕掛けを一工夫加えること、素材そのものの持ち味を生かすことを心がけて設計しています。
その中でも階段は重要な建築的な仕掛けになり、木やスチールなどの素材そのものを直接触れることになるので丁寧に設計することを心がけています。

写真①  二階堂H邸「南に開き北に抜ける家」
通り土間になっている玄関吹抜けに下り立つ階段。
吹抜けは北側に面しており安定した採光と裏山へ抜ける緑を立体的に取り込む空間になっていて、スチールのササラにタモ集成材の段板でスケルトン階段にすることで、部屋奥まで北側への抜けを感じられるようにしました。
また、踊場より下のステップを玄関扉に向けてやや振ることで階段が出迎えるような玄関となりました。

写真②  春日A邸「スキップフロアの狭小住宅」
半地下の音楽室からスキップフロアで各室を結ぶ階段。
7段ずつで折り返すスケルトン階段同士の間に各階梁と接する段板に支持させた手摺を設置しました。
これによって半地下から2階ダイニングまで貫く一体の帆のような手摺となりました。
お施主さんのアイデアでササラの内側に照明を設置しササラが間接照明のようになっています。

写真③  軽井沢別荘「リビング棟と寝室棟の別荘」
リビング階と寝室階を区切る階段。
賑やかなリビングエリアに対して静かな寝室エリアが求められ、階段がその区切りの役割となっています。
手摺は上るときは低め・下がるときは高めの方が体重をかけたり握り易かったりするので、手頃な手摺を選べ転落防止も兼ねる数本並びの手摺とすることもあります。

写真④  那須別荘「食卓を中心に部屋をめぐる別荘」
家の中心となる大きな食卓を囲み各部屋をめぐる吹抜け階段。週末住居として開放的な浴室のある別荘を求められました。
周辺環境から浴室を2階に上げ、リビングや各室を巡りながら浴室へと向かう動線と敷地の高低差を絡めた中で家の中心となる食卓をめぐる動きのある吹抜け階段となりました。

設計をしていると、感性の違うお施主さんであっても対話の中からお互いのアイデアを膨らませてピタッと波長が合う瞬間があります。
そんな瞬間を共有できるのがこの仕事の楽しいところだと感じています。
アトリエスプリングの事務所名はアトリエ敷地内にあるスプリング(Spring:「湧水・水源」→「原動力・動機」、「はねる・飛び立つ」→「弾力・活力」)に由来しています。手掛ける建築やプロジェクトが都市や暮らしの仕掛けとなり、様々な活動や生活の原動力になれればと考えています。

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